【Bitcoin Geek】オタク視点でビットコイン考察|第2回 ビットコインの価値[佐々木徹]

今回は、ビットコインの価値がどこにあるのかを「必要性」の観点から書いてみたいと思います。

※この記事は、FX攻略.com2018年2月号の記事を転載・再編集したものです

【【Bitcoin Geek】オタク視点でビットコイン考察[佐々木徹]】
第1回 ビットコインの上昇圧力を無料で計測する方法

ニーズかウォンツか

世の中に新しいサービスやプロダクトが出されるとき、それが受け入れられるかどうかは以下の質問への明快な答えがあるか否かで決まってきます。「そのサービスは誰が必要としているものですか?」。ここで注目すべきは、誰かが欲しいものではなく、必要なものである点です。

例えば寒い日に少し温まりたいと考えるなら、コンビニの棚に並ぶ温かいドリンクを手に取って買おうかと迷うことがあるでしょう。なぜ迷うかといえば、別に買わずとも寒さは我慢することもできるからです。つまり、そのドリンクは「欲しい」ものだということですね。

一方で砂漠の中に放り出され、2日間水も食事も取れなかったことを想像してみましょう。吹きすさぶ熱風によって体の水分は奪われ、あと数時間このままなら死を覚悟するしかない状態です。そのとき、もし目の前に突然コンビニが現れたらどうでしょう? そこで水が買えるなら、値段がいくらだろうと関係なく買いますよね。なぜなら生きるために「必要」だからであり、もっといえばそれ以外の選択肢がないからです。

同じように、実はビットコインを「買う必要」があり、さらには他の選択肢がない状況で生きる人々が世界には多く存在するのです。

ビットコインが必要で買わざるを得ない人たち

日本は世界的に見ても、極めて恵まれた国だといえます。水道水は飲むことができて、国から財産を予告なく収奪されることもなく、普通に暮らしていれば命を狙われることもありません。日本に住んでいればどれも当たり前に思えることですが、世界中を見渡せばそんな恵みからは切り離された国や地域に住む人々も多数いるわけです。よく日本では「既得権益」という言葉を聞きますが、私たちは日本という恵まれた国に生まれた時点で既得権益の中にいるともいえます。

では誰が最もビットコインを必要としているのでしょうか? 主観的な物差しを排除するために、Google Trendsを使い「bitcoin」を数値的に調べてみましょう。

画像①の結果欄右下、「地域別のインタレスト」に注目してみてください。ビットコインに興味を持っている国が、以下のようにランキングされています。(1)ナイジェリア、(2)南アフリカ、(3)ボリビア、(4)スロベニア、(5)ガーナ。

例えばトップのナイジェリアを考えてみましょう。この国は日本の外務省ホームページでも退避勧告が出るほどの危険地帯です。テロによる過激活動から自爆、略奪行為まで犯罪のデパート状態。では、なぜこの国ではビットコインへの興味が強いのか? それは単純に資産を守るために「必要」であり、他の手段がないからです。自国の通貨は国を所有する存在が変われば紙切れになります。その前に蓄えた財産を国境の縛りを受けず、安全に手元で保管できる手段としてビットコインが必要とされたわけです。

二番目の南アフリカはプラチナやダイヤモンドの産出で有名ですね。一方で地面から貴金属という「お金」を掘り出せるため、どうしても汚職と貧困格差が広がる「資源の呪縛」から逃れられない国でもあります。こうした国に住んでいれば、やはり個人の財産は国から狙われることになりますから、それを安全に秘匿しておく「必要性」がそこには生まれるのです。

では紙幣が駄目ならゴールドがあるという議論もあるでしょう。ところがゴールドを資産として保有するには、最低でも1kgのバーで保有する必要があります。それ以下の分量だと、加工賃や手数料に負けてしまうからです。金貨などはゴールドそのもの以外のコスト比率が高くなるため、資産の保全には向きません。逆に溶けて金属になってしまっても、変わらない価格で取引できるなら、それは資産を保全できることになります。

例えば1kgの地金を買ったとして、それを他人の目に触れさせず保管することなどできるのでしょうか? そもそも治安の悪い国でブローカーが偽物を売りつけないと信じることはできるのでしょうか? もっといえば、ポケットから日本円にして500万円近くのキャッシュをすぐに出せる人が、貧困に苦しむ人々にどれだけいるでしょうか? いないですよね。そうした生きる安全さえ保障されない場所で住む人々にとっては、自分の財産を守るためにビットコインを買うことが「必要」なのです。

それでは一体、どのくらい必要とされているのでしょうか? 例えば国が紙幣を大量に印刷したことでハイパーインフレを引き起こしたジンバブエ。日本の取引所で40万円程度だった時期、現地で売買ができるローカルビットコインでは80万円の値がついていました。同じビットコインに2倍の値がついている理由は一つだけ。「必要」だからです。

砂漠の中で命の危険にさらされているとき、水を買える場所があるなら、コンビニ店頭価格の倍だからといって誰が気にするでしょうか? ビットコインは形のない暗号の塊です。プライベートキーと呼ばれる文字の羅列さえ手元に残しておけば、世界中のどこでも取り出すことができます。

日本では「影も形もない」ために価値観に疑問符がつきがちですし、それはそれで当然のことかもしれません。ところがこの「影も形もない」特徴こそが、場所や環境が変わることで代替のできない「必要」を提供する資産に変わってしまうのです。こんな風に考えてみると、ビットコインの「価値」が少し身近に感じられるかもしれないですね。

※この記事は、FX攻略.com2018年2月号の記事を転載・再編集したものです

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