みならい鉱夫の仮想通貨採掘日誌|4回目 お金をかけないパーツ[鹿内武蔵]

お金をかける群とかけない群を区別

今月のテーマは、「お金をかけなくて良いパーツ」です。

自作パソコンによるマイニングにおいて、お金をかけるだけ効果があるものと、お金をかけても意味がないパーツがあります。GPUや電源ユニットは、基本的に高性能なパーツほど、採掘量が上がる、電力の効率が良くなるので、お金で勝負が決まる世界です。

それに対して、CPU、メモリ、SSDは、お金をかけてもマイニングの収支はアップしません。

まずCPUですが、一般的なパソコンにおいては、間違いなく最重要パーツ。パソコンが行う計算を一手に引き受けるため、CPUの能力がパソコンの処理能力に直結します。

ですが、マイニングではCPU能力は関係ありません。というのも、現在仮想通貨に採用されている暗号を解くのは、CPUよりもGPUの方が圧倒的に向いているからです。CPUでもマイニングできますが、かかる電気代を考えると美味しくないです。CPUはシステム全体をささやかに動かすだけの性能で問題ないため、できるだけ安いものを選ぶのがセオリーです。

黒字化を急ぐならコストカットが重要

CPUと同じことが、SSDやメモリにもいえます。

メモリは本来ならたくさん積んでいるほど、パソコンの処理能力が上がりますが、マイニングの場合この法則は当てはまりません。市販されている普通のものを、4GB、多くて8GB搭載すれば十分です。

SSDとは、記録ドライブです。かつては情報が記録された円盤が回転するHDD(ハードディスクドライブ)が主流でしたが、今は駆動部分を持たないため、読み書きが高速で、耐久性も高いSSDが主流になってきています。

マイニングの場合、HDDより電気代が安いSSDを使いますが、データを大量に保存することはないので、80GB程度の容量で十分です。

このように、お金をかける意味がないパーツは、できるだけ安いものを選ぶことが、マイニング収支黒字化を早める重要ポイントです。

CPU、SSD、メモリはできるだけ安いものを

CPUは常時冷やし続ける必要があるため、すぐ上にCPUクーラーが載っています。メモリも含め、高価なものは必要ありません。

仮想通貨採掘用語集【CPU】

Central Processing Unitの略で、日本語的には中央処理装置です。その名の通り、パソコンにおけるさまざまな演算をこなすパーツで、演算が速い、あるいは同時に複数の演算ができるものほど高価です。そのため、廉価な入門用パソコンではCPU性能は低いものが使われますし、高価な玄人向けのパソコンでは高性能なCPUが搭載されます。

※この記事は、FX攻略.com2018年5月号の記事を転載・再編集したものです

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